授業時に前回授業内容の確認テストをすることがあります。そういう時、早めにやってきて勉強や見直しをしている生徒を多く見ます。生徒に「大丈夫か?」「やってきたか?」「完璧か?」と聞くと、
「大丈夫です!」と即答する生徒
しばし考えたあと、「不安です」と言う生徒
どちらが点数が良いと思いますか。
それは…後者です。
前者の場合、本当に「大丈夫」な生徒、つまり「しっかりと満点を取る」生徒もいますが、得てして「胸を張って『大丈夫だ』と自負できる」ほど勉強して(練習量を積んで)いない生徒ほど「大丈夫です」と即答する傾向にあります。
見ていると…
成績が良い生徒ほど「小心者」で「不安がち」だったりします(全員とは言いません)。勉強をすればするほど不安になる…これ、普通だと思います。不安になるからこそ、何回も点検や見直しに余念がないわけです。で、高得点が取れて初めて安心する。この積み重ねが自信につながっていくわけです。そして、閾値を超えると「本当の自信」を持つことができるようになります。とは言っても、入試当日まで不安で不安で仕方がない…というのが普通でしょう。
なのに…
ちょっと(勉強)練習しただけで「大丈夫です」と言えてしまう人。本気で「大丈夫だ」と思って言っているのか、不安の裏返しで「大丈夫だ」と言っているのか、「大丈夫だ」と言っておけばいいだろうと思っているのか…定かではありませんが、今一度、その基準を見直した方がいいと思います。
例えば、あなたが何年もテニスを続けてきて、ようやく満足のいくプレーが出来るようになったと仮定します。そんなあなたの前に、1日や2日程度練習しただけの人が「試合?大丈夫です!だって練習しましたもん!」と言ってきたら、その人が自分と同じくらいプレーできると、あなたは思いますか? 「大丈夫」と言いつつ、点数が取れない人はまさしくこんな人です。
勉強して、練習して…「よし、大丈夫」と思った時が危険。そんな時、「いや、待てよ」と思うように。で、点検・確認・見直しです。